博士課程物語 1
1 現場
その女性は、いなくなった。
男は、イヤらしい笑いで、
Γお前が、いけない。秘密を持ち出すから。試しに、使ってみたが、今の科学に脱帽だよ!」
猫が、男を見上げ、ナゴ~と鳴く。
Γ猫、カワユス、カワユス。」
消した女性に無い情を、猫に向ける。
手に持つ不思議な機械。女性は、どうやら不思議な機械で、消された。まるで、神隠しの、ように。
男は、猫に顔を、擦り付け、
猫に顔を噛まれた。
男は、それでも猫に愛情の喉撫でを、する。
春の風は、どこまでも、穏やかだった。
現場は、町の外れの、雑草だらけの広場。
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