あなたと私の秘密の図書室

距離感保とう

徹も鍵をもってきて、視聴覚室に入る。
なんかやけに早かった気がするけど…まぁいっか。走って来たんだろ、多分。……いや、廊下走っちゃだめだろ、うん。
「とりあえず、パソコン立ち上げるか。」
「うん。」
パソコンを開いて、電源をっと…。
「って何で星奈が開いてんだよ?」
「…え?」
「いや、一緒に見るだろ!!そこは!!」
あ、そうなんだ。いやー知らなかった~。
「じゃあ、立ち上げちゃったから、俺がそっちにいくよ。」
……一人ひとつっていう考えはないのね。
……って近いよ近いよ!!
「…近い。」
「そんなに気にしなくてもいいんじゃないか?」
いやいや、気にするんだよ!!
「…じゃあ、どのくらいの距離がいいんだ?」
といい、もう一台のパソコンのところに行く。
「…大丈夫。」
すると50センチ位近づいてきた。
「…気にしない。」
すると顔がどアップ…え!?どアップ?!どアップって…キスされてるんですか、私!?不覚にもドキッとしてしまった。
「…今のは?」
「●○★△☆▽◆◎★◎◇△!?」
声にならない声をあげてしまった…。じゃなくて!!
「何でキスしたの!!」
「好き…だから?」
……君、正気か。
「で、今のは?」
「だ、大丈夫…なわけ…ない…でしょ。」
ってか、今ニヤッとしたよね、ニヤッっと!!
「…ま、俺も少し緊張したけどさ…。」
ん?今なんて言ったんだ?よく聞こえなかった、マジで。
「ごめん、もう一回いって。」
「……何でもない。」
気になるけど、まぁいっか。
「じゃあ、さっさとして、終わらせよ。」
えーと…イチゴケーキ…っと!!
「…ただメニュー作るだけじゃ、つまんないよな。」
確かに。でも、何を書けばいんだろ?やっぱどんな味とかなのかな?うーん…
「…あ、学級委員長から指示されてたんだった。」
先に言えよ!!
「確か味書いとけって、言ってた。」
あー、やっぱそうだよねー。
「でも味がわからないな。」
「じゃあ、とりあえず、教室に戻るか。」
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