隣のあなた。

愛美さんは何も言わず
ただ、相づちをうち
聞いてくれた。


少し経って、私から離れた
愛美さんの目は赤く泣いたあとだった


『もう、愛美さんが泣いてどうするんですか。泣かないでくださいよ』


「あの野郎……みんなにバラしてやる」


愛美さんはかなり怒っていた

『愛美さん……ありがとう。けど…大丈夫、私ね、出るとこ出ようと思う』


「それって、訴えるってこと?けど、そんなことしたら紗織が……」


『…うん。仕事は…辞めます』
『これ以上…敦司さんに嫌な思いさせたくない。私は傷付いてもいい……敦司さんが傷つくのは嫌なの』
< 174 / 285 >

この作品をシェア

pagetop