恋愛ドクター“KJ”
 ああ、そうか‥‥。

 そんな顔になったKJは、自分自身もホームでの様子を思い出しながらといった口調で話を続けた。
 「うん。だって、あの男性、ナントカっていう部長に報告を入れてたもの。
 報告はすぐ上の上司に入れるでしょ。
 課長を飛ばして部長に報告を入れるはずないよ。
 つまり、あの男性、課長もしくは部長代理ってことになるよね。
 それと、女性に報告書をまとめさせて明日の午前中に提出させるっていってたから、今回の仕事は女性が中心になって、男性はサポートだったってことでしょ。
 年齢も役職も上の人がサポートってことは、“お守り役”ってことだから‥‥」

 「‥‥ ‥‥」
 KJの観察力に、アスカは声がなかった。

 「明日は報告書を提出しなくちゃいけない。だったら、食事は2時間で終わるよ。
 お酒をゆっくりと飲む時間はないし、何より、女性はフラレてるから、それくらいで帰るよ。二人ともね」

 もし、KJの仮説が正しければ、2時間で二人は帰るという話の流れは無理がない。
 そう考えたアスカだが、そこで、もう一つの疑問が浮かんだ。

 「じゃあ、どうして女性が一人で公園に来るの?
 なんで? どうして?」

 そこで、三ツ矢サイダーを口にしたKJは、最後の質問にも答え始めた。
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