恋愛ドクター“KJ”

観察

 放課後。
 KJ、アスカ、そして一也が残った3組の教室に、みどりが現れた。
 一也は、今回のアスカの話をKJから聞きつけ、何となくおもしろそうだから‥‥という興味本位での参加だった。

 「みどり、こっちが例のKJで、こっちが一也。
 二人とも、みどりのことを応援してくれるから」
 アスカが、そう紹介した。

 「よろしくね」
 「よろしく~」
 KJと一也が言った。

 「あ、うん、お願いします」
 みどりが、かしこまった言葉で答えた。

 「KJには少し話したけど、何か方法を考えて、みどりが祐二君と付き合えるようにして欲しいのよ」
 アスカは、三人に説明するように話を切りだした。
 「ああ、祐二君っていうのは、柴田祐二君っていって、みどりが気になっている男の子」

 「それくらいは言われなくても分るって」
 一也が笑いながら答えた。

 「どう、何か方法はみつかった? KJ」
 アスカがKJに言い寄る。

 「う~ん。その祐二って知らないからなあ。
 どんな感じか分れば、具体的な作戦も立てられるかもしれないけど」
 KJは、前にアスカに返したのと同じ返事をした。

 「まだそんなこと言ってるの?
 とにかく、何でもいいから、上手くいく方法を考えるのよ」
 アスカも、先のKJとの会話での対応で見せた言葉で切り替えした。


< 47 / 59 >

この作品をシェア

pagetop