大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。

「お互いに望まない恋愛だと!?
貴様……リナを何だと思ってるんだ?」
ギロッと睨み付けるアンナさん。

「ちょっと…直輝!?」
私は、慌てて止めようとした。
するとアイツは、

「…お前気づいていないのか?
リナ…アイツが好きなのは、俺じゃない。お前だ」

えっ……?
それって、アンナさん!?
アイツの言葉に驚いてしまった。

「……どう言う意味だ!?」
アンナさんも驚いて聞き返していた。
私もどう言う意味か知りたい。

アイツは、ゆっくりと語り出す。
「リナは、自分の気持ちに戸惑っている。当然だろうな…異性じゃなく同性を好きになったのだから
だが本人は、それに対して否定もしていた」

「違和感とお前に対する愛情。
苦しみ…背くためだけに俺に執着しようとした。だから、それは…愛じゃない。ただの逃げ道だ。
病気になったのも…たぶんそれだろうな」

リナさん。
会った事はないけど、何だか切なくなる。
きっと辛い立場なんだろう。

「リナが…私を?」
アンナさんは、その言葉に非常に動揺していた。
無理もない…。

そして
「じゃあ、何で私に打ち明けてくれないんだ?
私なら受け入れてやるのに」
悔しそうに言う。

「簡単に言えるもんじゃないだろ?好きならなおさら
相手に嫌われるかも知れない内容なんて
世間体もある。お前にその気持ちを打ち明けるにも自分自身を受け入れるのも簡単じゃない」

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