大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。
「これは、お前とリナの問題だ。俺達が関わる話じゃない。なら、どうするか自分自身で考えろ」
冷たくもアンナさんを思って言うアイツ。
「……リナ…」
リナさんを想い涙を流すアンナさん。
やっとお互いのすれ違いに気づいたのなら、きっと分かり合えるだろう。
そして翌日には、自分の国に帰ることになった。
「じゃあ、ミス.梨花。ミスター.直輝。
色々と世話になったな」
お別れの挨拶をしてくるがその表情は、スッキリしているようだった。
「まったくだ。二度と来る来るんじゃねぇ」
迷惑かけられたせいで不機嫌なアイツ。
「まぁまぁ…また、日本に遊びに来て下さいね」
色々あったけど私は、アンナさんと仲良くなれて良かったと思っている。
すると嬉しそうに抱きついてきた。
「やはり可愛いレディだ。本妻は、リナだが…良かったら愛人にでもならないか?ミス.り…」
そう言いかける前にアイツが無理やり剥がしてくる。
「だからコイツは、俺の妻だと言ってるだろ-が!?
離れろ!!」
ギュッと抱き締めながらも言い返してくれた。
ドキッ…
そんな風に言われると心臓がドキドキと高鳴る。
美桜は、それを見ると羨ましがっていた。
「ママ。いいなぁ~美桜もギュッして?ギューしたいのよ」
ねぇねぇとおねだりをしてくる。
それを見ながらクスッと笑うアンナさん。
「お前が、彼女を選んだ意味が分かったよ。
そりゃあ、利益より価値があるな」
納得したように言う。
「……フンッ」
そっぽを向くアイツだったが、照れているのだろう。
素直じゃないんだから
「じゃあ、またな。諸君」
こうしてアンナさんは、帰って行った。
私達は、帰り道に青空と飛んで行く飛行機を見つめながら見送った。