大嫌いな社長に復讐を…。~意地悪社長VS子持ち家政婦の恋の行方は!?~②巻。

「行っちゃったね?アンナさん」
行ってしまうと寂しくなってしまう。
変わった人だったけど、素敵な女性だった。

「バイバーイ」
美桜は、元気に飛行機に向かって手を振った。
しかし、アイツは

「これで多少静かになるな。ハァッ…疲れた」と溜め息を吐いていた。
フフッ…素直じゃないな。

クスクス笑っていると眉にシワを寄せるアイツ。
「何、人の顔見てニヤニヤ笑ってんだよ?」
不満そうに言ってきた。

「フフッ…別に~さぁ、美桜。
お家に帰ろうか?」
また、笑いながら美桜と手を繋ぐ。

「おい、誤魔化すな…ったく、どいつもコイツも」
ブツブツと不満を言いながらも一緒に歩いてくれる。
それは、何だかほっこりして嬉しい。

一緒に歩きながらフッと思った事を口にする。
「ねぇ、もし私がアンナさんやリナさんみたいに異性を好きになっちゃったら、どうする?」

「はぁっ?急に何を言い出すんだ…お前?」

「例え話よ。いいから答えて」
アイツの気持ちを知りたくなった。
何となく答えは、分かるのだが…そう答えてくれるかしら?

するとアイツは、無言で少し考えた後に
「どうもしない。俺の気持ちは、変わらないし
相手が異性でも容赦しない。奪い取るまでだ!」
そう言ってきた。

「……そう」
考えていた答えと同じだったため少し驚く。
だけど、アイツらしくて…くすぐったい。

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