君の隣
すると、数日後、安さんに呼び出しをされた。
なつ「安さん、今度、密約を結ぶんだってね。」
安さん「あぁ・・・。ありがとうな。」
なつ「こちらこそ。」
安さん「おなつさん。いきなりなんだけど、俺と夫婦になってくれねぇかな?」
なつ「はい?」
安さん「初め、会ったときは、凄い考えの奴だと思った・・・。暗殺計画だって、俺らが考えてた物より数段に良かった・・・。あの日、おなつさんが、おなごだとわかって俺は、凄く嬉しかった・・・。それから、君の事を忘れられなかった。桂君も高杉君も、君の恋仲でも、旦那でもないんだろう?」
なつ「でも・・・。私は、安さんの名前すら、知らない・・・。」
安さん「あぁ!そうか!俺の名前は、安井 常吉。(やすい つねきち)」
なつ「良い名前だね。」
安さん「だろ?俺の嫁さんになってくれねぇかな?顔も知らねぇ所に嫁ぐなんて普通だろ?幸せにする。」
なつ「安さん・・・。私は・・・。」
安さん「今日は、その事を伝えたかったんだ。返事は、また今度でいい。」
そう言われて、別れた。