恋する淑女は、会議室で夢を見る
・・・



「大丈夫ですかっ!」


「大丈夫?
  大丈夫ですか? 青木さん?

 すいません 不注意で
 彼女に足を掛けてしまって」


”まぁ大変”
”あら”

”お姫さま抱っこ いいなぁ~”


桐谷遥人がグッタリとする真優を抱きかかえて
ざわつく会場の中を進んだ。


”すいません…”
”いいから 黙って”



「あの
 お医者をお呼びしたほうがいいでしょうか?」

「ああ それは大丈夫
 気を失っただけだから」

「そうですか…
 ではお部屋をとりましたので
 どうぞこちらに」


目をつぶっている真優の耳に

閉まりゆく扉の隙間から、
”LaLa” と黄色い声援が聞こえた…。
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