恋する淑女は、会議室で夢を見る


眠りの中に落ちてゆく真優の手から
 ユキがそっとアップルティの入ったカップをとった。



夢の中で

真優は遥人の腕の中にいた。





遥人の唇が近づいてきて

 そっとキスをした…。


軽く触れるだけの、
 優しいキスを。


夢の中で真優は
ほんのり甘くて清々しい遥人の香りに包まれた。


その香りと
しっかりと体を抱き寄せる腕の力強さに

  なんだかとても安心できて…


こぼれる涙を遥人にぬぐってもらいながら
真優はそっと瞼を閉じた…。


 ”大丈夫だから”


そう囁く優しい声を 聞きながら――…


真優は夢の中で
 安らかな眠りについた…。
< 51 / 210 >

この作品をシェア

pagetop