恋する淑女は、会議室で夢を見る


コンコン

「失礼します~」



・・・


はいどうぞ と、ミルクティを置いたユキは
トレイを抱えるようにして
ニッコニコに微笑んだ。

「お嬢さま
 奥さま すっごく喜んでいらっしゃいましたよ!
 昨日お渡しになった ピアス」


昨日は真優の母の誕生日だった。

初任給からコツコツと貯めたお金で
母へのプレゼントに、
ダイヤモンドのピアスを買って贈ったのだ。


「そっか よかった」


「真優が一生懸命働いて買ってくれたって
 奥さま…
 しまいには泣いて、喜んでらして」






「お、お嬢さま?」


「…よかった
 そんなに… 喜んでくれたんだ…」



真優は、涙が止まらなかった。




「お嬢さま…」


俯いて、肩を震わせて泣く真優の様子がおかしいと思いながら
なだめているうちに

もらい泣きをしたのだろうか
真優の背中をさすりながら、そっと ユキも泣いていた…。
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