笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
そして陽泉から、
「ちょっと話したいことがあるから、時間を作って欲しい」とメールが来たのは、その日の夜。
その週の金曜日の夜に、待ち合わせをした。

待ち合わせ場所に車で待機していると、約束の時間より早いのに、
「…遅くなってごめんなさい」
と走ってきた彼女。
俺は助手席のドアを開けながら、
「ん、大丈夫。助手席に乗って」
そう告げる。
彼女が車に乗り込むと、シャワーを浴びて来たのだろう、いい香りに包まれる。
"これからしばらく2人きりなのに、理性を保てるのだろうか…俺"
そんな不安を打ち消すように、
「コンビニで夕飯を買って、俺の部屋に行こう。俺も陽泉に聞きたいことがあるし、ゆっくり話しが出来るだろう」
そう言って、車を発車させた。
近くのコンビニで、それぞれにお弁当や飲み物を買って、部屋に着くまで、お互い、何も話さなかった。

部屋に着くと、まずは夕食を食べた。
おにぎりを1口食べると、「…前に陽泉がたくさんのおにぎりを作ってくれた時があったよね?
…あのおにぎり、美味しかったな…」
そう無意識に呟いた。
彼女はビックリした表情をした後、優しく微笑んだだけだった。

食べ終わると、陽泉がゴミをまとめてくれた。
俺はキッチンでアイスカフェオレをいれて、マカロンと一緒にテーブルに出した。
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