こんなお葬式【長篇】
後書
現在、葬儀の形は大きく変わろうとしている。
一昔前の、葬儀社主体型の葬儀は一掃されようとしている。

様々な情報媒体の普及で、知識と知恵が民間にまで行き渡ろうとしているのだ。

マンション等が増える中、以前のように自宅で葬儀を行えるスペースは縮小され、集まる親族の数も減少されている。
各親族が所有する“時間”はどんどん奪われ、身内の死にすら十分な時間が取れずにいる例も多々ある。

宗教は「信じる」ものから「形式」へと姿を変え、心よりも形の満足へと移行する。

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