リナリアの王女





 「エリーゼ、約束をしていたバラの手入れの仕方を教えるよ」





そう言われたのは昨日の夕食の時。
クラウドはなるべく私と朝食と夕食は一緒に食べられるように時間を作ってくれているが、忙しい時などは私一人で食べる時がある。

そんな時はダイニングで使用人さん達と会話をしてコミュニケーションをとるようにしている。
初めは私があまりにも気軽に話しかけるから、使用人さん達の方が恐縮をしてしまってあまり会話にならなかったが、段々と慣れてくれたのか今では少しずつ会話をしてくれるようになった。


「こんな感じで良いよね?」


という事で、バラの手入れは早朝に行う事が多いらしく、私は朝からお城に来てから履く事のなかった動きやすいパンツスタイルになっていた。





< 57 / 96 >

この作品をシェア

pagetop