ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
絵美ちゃんは一瞬、雨瀬先輩を見てから私に、
「野山さん、おはよう」
と、微かに笑みを浮かべなから言った。
「おっおはっ……」
絵美ちゃんは私の挨拶を聞く間もなく、自転車置き場に向かって自転車を漕いで行く。
行っちゃった……。
「……まさか、SINE《サイン》で既読しまくっている奴を間近で見る事になるなんてな」
私は雨瀬先輩を見る。
「チラッとだけど、スタンプ押してるのが見えた。自転車に乗りながらコメントを打ち込むのは難しいから、ひたすらロムってタイミングをみてスタンプで答えてるんだろう。自転車に乗る前にキーボードからスタンプに切り替えておけば、ひたすらスタンプを打ちまくるだけでいいしな」
私はペラペラと話す雨瀬先輩に違和感を感じた。
あれ……?
先輩、SINE《サイン》やってないはずなのに……。