ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
「黙って見てろとは言わない。だが、警察が大きな事件に発展しない限り動かないのは事実だ。悔しいが、それが現実なんだ……!」
「ふっ……ふざけんじゃないわよ!!」
お姉ちゃんは手を上げて、雨瀬先輩を叩こうとした。
だっ、だめっ……!!
私はとっさに雨瀬先輩の前に立つと、お姉ちゃんの手がピタッと止まる。
「せ、先輩はちゃんと守ってくれてるよ……!」
雨瀬先輩の言葉を遮り、私はお姉ちゃんの顔を見ながら叫ぶ。
「いつも、送り迎えしてくれてるし、今日だって、みっちゃんに突き飛ばされた時も先輩がプレゼントしてくれたこの……」
私は壊れた腕時計を外す。
そして、手を微かに震わせながらお姉ちゃんに見せる。
「この腕時計が私を守ってくれたから軽い打撲で済んだんだよ! だから、警察なんて必要ない! 大丈夫だからっ……!」
お姉ちゃんの両目が潤む。
「…………ほんと、バカなんだから」
お姉ちゃんはボソッと言う。
「警察に電話する気失せたわ」
お姉ちゃんはそう言うと、私の頬にそっと手を当てる。