ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「せんぱいっ……、肩……、大丈夫ですか……?」

「俺の事はいい! うさ葉こそ大丈夫か!?」

「私は平気……ゴホゴホッ」

 私は手で口を押さえる。

「何が平気だよ。咳出てるじゃないか!」

 雨瀬先輩はそう言うと、脱がされたブレザーを私の背中にふわりとかけてくれた。

「飴なめる?」

 私はコクンッと頷くと、雨瀬先輩はジーパンのポケットから柚飴を取り出す。

 そして、袋を開け、私の口に入れる。


 おい……しい……。


 ぽたぽた、と私の両目から大粒の涙が零れ落ちる。


 こんな恥ずかしい格好見られて、泣いて、私は……。


 雨瀬先輩は私の震えた手をぎゅっと握ると、私の頭をふわふわと撫でてくれる。
< 490 / 700 >

この作品をシェア

pagetop