ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

 そして、一週間後。発声訓練が終わり、お母さんに車椅子を押され自分の病室に向かっていた所、絵美ちゃんとばったり会った。

 久しぶりに見た絵美ちゃんは、少し痩せていた。

「野山さん……」

「……っ」

 私は俯く。

「あの、少し話させてもらってもいいですか?」

 絵美ちゃんがお母さんに尋ねる。

「悪いけど、あなたにはうさ葉と話をさせることは出来ないわ」

 私は携帯で文字を打ち、お母さんに画面を見せる。

『お母さん、いいの。私話す』

 お母さんはため息をつく。

「うさ葉がそこまで言うのならいいわ。うさ葉、お母さん、トイレ言ってくるわね」

 お母さんはそう言うと、歩いて行ってしまう。

「……ここだと人通るし、休憩室まで移動してもいい?」

 私がコクンッと頷くと、絵美ちゃんは車椅子を動かし、近くの狭い休憩室に入っていく。

 休憩室には誰もおらず、白いテーブルと椅子が置かれている。

 絵美ちゃんは、窓の前に車椅子を止めると、私の隣に立つ。
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