ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「野山さん……、今までごめんなさい。そして、ありがとう。楽しかったわ」

 絵美ちゃんは、目に涙を浮かべて言う。


 絵美ちゃん……。


「うさ葉っ! ここにいたのね!」

 お母さんが休憩室に入って来た。

「話は終わりました。ありがとうございました」

 絵美ちゃんはお母さんに、深く頭を下げる。

「今度来る時は病室で話して。勝手に移動させられても困るから」

「……行けません。もう、戻れないから」

 絵美ちゃんは、小さな声で呟く。

「え?」

 お母さんが聞き返す。

「……なんでもありません。失礼します」

 絵美ちゃんはそう言うと、私達に背中を向け、歩いて行く。

 戻れないという絵美ちゃんの言葉が、私の胸に重く響いていた。
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