ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

『優人、もうやめてっ!!』

『優人、俺達も罪償うからっ!!』

『優人君……、私も償うっ……!!』

『春宮君……、僕も償うよっ……!!』

『だから春宮先輩、もうこんなことしなくて良いんですっ!!』

「凛、和馬先輩、結季先輩、草馬、つむぎ……グループ通話か」

「実は佐熊絵美と会った時、『わたしが黒うさぎを止める。だから、6(ろく)うさぎに黒うさぎが病院に来たことを伝えて欲しい』と頼まれ、オレは彼女が去った後、SINE《サイン》でグループを作り、6(ろく)うさぎを誘い、状況を伝えておいたのさ」


 そうだったんだ……。


「ははっ」

 優人君は笑うと、前髪をくしゃっと握る。

「罪を犯して欲しくないとか、罪を償うとか、みんな何を言ってるの? 罪を犯したのは、そこにいる雨瀬先輩だろう!?」

『『違う』』

 6(ろく)うさぎ全員の言葉が重なる。

 絵美ちゃんは口を開く。

「ええ……、みんなの言う通り違うわ……『私達』よ……」

 絵美ちゃんの両目が潤む。

「SINE《サイン》が神だと信じ……、SINE《サイン》に依存した結果……、悲しみを生んでしまった……野山さん……みんな……ごめんなさい……」

 絵美ちゃんは瞼をそっと閉じる。

 ぽた。

 絵美ちゃんの右目から出た一粒の涙が零れ落ちる。

 その涙は、まるで光のように輝いて消えた。
< 656 / 700 >

この作品をシェア

pagetop