イジワル婚約者と花嫁契約
驚きのあまり声を失ったままドアの方を見ると、そこには涙を流し立ち尽くすお兄ちゃんがいた。
「さすが俺の妹だ!強くなったな!」
涙を流しながら幸せを噛みしめるよう頷く姿に、ハッと我に返る。
「え……やだ、お兄ちゃんてばもしかして聞いていたの!?」
最低だ。
妹の部屋の前で盗み聞きなんて!しかも内容が内容なだけに恥ずかしい。
こっちは怒っているというのに、全く人の話など聞いておらず涙を拭いながら部屋の中に入ってくると、いきなり千和さんの前でしゃがみ込み、ギュッと両手を握りしめた。
「だっ、代表!?」
突然のことに千和さんの声が裏返る。
だけどそんなのお構いなしにお兄ちゃんはギュッと両手を握りしめたまま、千和さんに熱い視線を送った。
「大川さんのおかげだ。いつも灯里のこと気にかけてくれてありがとう」
「代表……」
「恩にきる」
「いえ、そんな……」
どうしよう、見ているこっちが照れくさくなる。
千和さんの気持ちを知っているからか、意外なお兄ちゃんの言動にドギマギしてしまう。
だけどそれも一瞬で、急にお兄ちゃんはさっきまで手にしていたファイルを私に差し出してきた。
「さすが俺の妹だ!強くなったな!」
涙を流しながら幸せを噛みしめるよう頷く姿に、ハッと我に返る。
「え……やだ、お兄ちゃんてばもしかして聞いていたの!?」
最低だ。
妹の部屋の前で盗み聞きなんて!しかも内容が内容なだけに恥ずかしい。
こっちは怒っているというのに、全く人の話など聞いておらず涙を拭いながら部屋の中に入ってくると、いきなり千和さんの前でしゃがみ込み、ギュッと両手を握りしめた。
「だっ、代表!?」
突然のことに千和さんの声が裏返る。
だけどそんなのお構いなしにお兄ちゃんはギュッと両手を握りしめたまま、千和さんに熱い視線を送った。
「大川さんのおかげだ。いつも灯里のこと気にかけてくれてありがとう」
「代表……」
「恩にきる」
「いえ、そんな……」
どうしよう、見ているこっちが照れくさくなる。
千和さんの気持ちを知っているからか、意外なお兄ちゃんの言動にドギマギしてしまう。
だけどそれも一瞬で、急にお兄ちゃんはさっきまで手にしていたファイルを私に差し出してきた。