イジワル婚約者と花嫁契約
ずっと聞きたかった。……だけど聞いたらなにか変わるのだろうか。
関係が変わる?それとも私の気持ちが変わる……?

期待と不安を織り交ぜながら、ゆっくりと車は目的地へと向かっていった。


「まずは腹ごしらえだ」

「はい、どうぞ!」

カウンター席に座った私達の前で、新鮮な寿司を握っては並べられていく。

「灯里、寿司は好きだろ?」

「はい、好きですけど……でもどうして知っているんですか?」

一言もそんなこと言っていないよね?

すると健太郎さんはおしぼりで手を拭きながら、意味ありげな笑みを浮かべた。

「嫁になる女の好きなものくらい、知っていて当然だろ?」

「……理由になっていません」

すると健太郎さんはクスクスと笑い出した。

「可愛げねえな。そこは普通、喜ぶところなんじゃねぇの?」

「どうしてですか!」

「だって灯里に内緒で、灯里のお父さんにこっそりリサーチしていたんだぜ?……灯里に喜んでもらいたい一心でな?」
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