お隣さんは元カレ?
「なんか…不思議、有馬とこんな風に飲みながら月見てるなんて…」
「…だな?まさか宮崎と大人になって再会すると思わなかったな…」
「……うん」
有馬、今…会えてなかったこと、さらっと口にした?
有馬にとっては、あの時間はどうでもよかったのかな?
なんか…ちょっとムカつく。
そう思ってまた一口飲み、菜実はお酒の勢いもあって…つい口走る。
「あのさ…有馬っ」
「ん?なに?」
「一つだけ…聞きたいことあるんだけど、この際だから聞いてもいい?」
「……おぅ、なに?」
菜美の缶を持つ手に、ぎゅっと力が入る。
「中学卒業してから…なんで連絡くれなくなったの?」
「…えっ…」
菜実は仕切りの方は見れず、ぎゅっと缶を握ったまま有馬の返事を待っていた。
「あー…あれはだって、流れ的なもんだろ?」
「……は?流れ?」
少し驚いた顔で仕切りを見る菜実。