お隣さんは元カレ?
そして車を走らせ、しばらくして窓の外の景色に見覚えのある並木道が見えてくる。
「えっ…ここって…」
菜美が今の場所に気づいた時、有馬が口を開く。
「宮崎さ、聞いてる?俺らの母校もうすぐ閉校になるって…」
「えっ…!?そうなの?」
「あぁ、俺もこないだ同級生から聞いた」
「知らなかった…」
「無くなる前に、もう一度見ておきたくって…宮崎と…」
「えっ…」
有馬にそう言われ、有馬の言った言葉の意味を考えていると、車は並木道を通り過ぎて学校の裏門に着く。
「正面だと車停められないから、ここからちょっと歩こうか?」
「…うん、でもいいのかな?」
「日曜だし、大丈夫だろ?」
そう言って有馬が車から降りたのを見て、菜美もシートベルトを外し車から降りる。