初恋パレット。~キミとわたしの恋の色~
 
「もうっ! ほんっと百井くんって、どれだけわたしが百井くんのことが好きかわかってないんだから!」


わたしの手を無理やり引いてズンズン廊下を進む百井くんに、たまらず文句を言う。

わざわざ牽制までしなくたって、百井くんが大好きすぎるわたしが、間違っても誰かに取られたりするわけがないでしょう!

すると百井くんは「だってよ……」としょんぼりと肩を落とし、まるで叱られた子犬みたいな目をする。


……ああもう。

ほんと百井くんは、これだから仕方がない。


「もう。何回、大好きって言ったら信じてくれるの?」


ため息混じりに吐き出して。

ついでだから、百井くんの唇めがけてつま先を立てる。


「……ッ!?」


唇を離すと、めちゃくちゃ驚いた顔の百井くん。

ちょっと面倒くさいなと思わないこともないけど、こんなふうに不意打ちでキスをされて驚いた顔がちょくちょく見られるなら、もうしばらくは信じてもらえなくてもいいかな、なんて。

思ってみたり、やっぱり早く信じてもらいたかったり。


「ニナっ!」
 
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