初恋パレット。~キミとわたしの恋の色~
 
ねえ、百井くん。

わたしが初めてした恋は、全部キミ色だよ。

楽しかったことも、嬉しかったことも、悲しかったことも、苦しかったことも、全部全部、百井くんがそのパレットで色を作ってひとつひとつわたしに乗せてくれたから、今のわたしの目には、見るものすべてがカラフルに色づいて見える。


百井くんは、どんな色?

わたしは百井くんにどんな色を乗せた?

わたしは写真しか撮れないから、もしかしたらそんなにたくさんの色は乗せられていないかもしれないけど、わたしはわたしらしく、ひとつひとつ、色を乗せていくから。

だからどうか、これからも、ずっとずっと、わたしのそばにいてね。


「ニナ」

「ん?」

「先輩がさっき言ってたことだけど、ほかの男にニナを取られるのだけはマジで勘弁ならねーから、今からクラスのヤツらにオレとニナがつき合ってること言っていいか」

「……は?」

「は?じゃねーよ。牽制だよ、牽制。ほら、行くぞ」

「わわっ! ちょっとっ!」


相変わらず暴君で心配性な百井くんと、そんな彼がたまらなく大好きなわたしの騒がしい毎日は、きっとこれからも、こんな具合に続いていくんだろう。
 
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