私の思い~きっかけとタイミング~
その日、帰ろうとして駐車場に行くと、ばったりと井上さんと会った。

「お先に失礼します。」

昨日ここでキスされた事を思い出して、私は意識する。

思わず身構えた。

「もう新田さんは帰りなの?」

井上さんは社用車のそばに居た。

「はい、今日はこれで終わりです。」

私はにこやかに車に乗ろうとする。

「新田さん。」

井上さんは私の車の方へ歩いてきた。

「お昼はゆっくりと話せなかったから。」

そう言って私の前で立ち止まる。

私は知らず知らずに後ずさる。

その様子にクスリと笑う井上さん。

「今日は何もしないから、そんなに警戒するなよ。」

< 79 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop