隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


落ちていたものをすべて拾って、邪魔にならないよう台所から私は撤退する。



その間にもリズム良く料理をする宙。



まるでその姿はお母さんのよう。



それくらい慣れた手つきだった。



こんな宙見たことない。



いつもふざけて、私に嫌がらせして……



素っ気ない態度とって。



そんな宙が今私の家で料理をしている。



それもなんだか料理をしている宙は楽しそうで…



「こんな姿、初めて見た……」



「ん?なんか言ったか?」



「ううん、なんも」



私を見るときはなんだか不機嫌そうだけど、料理をする宙の楽しそうな笑顔は久しぶりに見たかもしれない。

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