婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
「父が…この病院に入院することになって」
なつは消え入りそうな声で言った。
「お父さん、どこか悪いの?」
「ただの過労だから…大丈夫」
「そっか…」
圭司はなつの頭に優しく触れた。
「なつ。指輪はさ、持っててって言ったけど、結婚するのに昔の男からの指輪なんてマズかったよな。だから、もう探さなくていいよ」
なつには残酷な言葉だった。
「何で………」
「えっ?」
なつの目からポロポロと涙がこぼれ落ちる。
「どうしてそんなこと言うの!! 私にはもう指輪しか残っていないのに…。持っていることさえも許してくれないの? それとも、私のことがゆかりさんにバレたら困るから? さっき会ってきたよ。あの人、圭司の彼女なんでしょ!!!」
なつは取り乱したように泣き叫んだ。
「なつ、ちょっと落ち着け」
「もう嫌!! 圭司なんて大っ嫌い」
「分かったから。とにかくここじゃマズいから、こっち来い」
圭司はなつを抱きかかえ、車の助手席へと乗せた。
そして、圭司が連れて来たのは、なつの自宅近くの公園の駐車場だった。