婚約者はホスト!?①~永遠の愛を君に~
このままじゃ圭司にだって愛想を尽かされるだろう。
嫉妬ばかりしている私に何の魅力もない。圭司の言うとおり本当に【めんどくさい】女だ。
私から圭司に謝ろう。
そう思って携帯に手を伸ばすと、タイミング良く着信音が鳴りだした。
「も、もしもし。圭司!?」
相手の名前も確かめず、思わず圭司の名を呼んでしまったけれど、
「……」
あれ?圭司じゃなかった?
それともまだ怒ってる?
「あっ……えっと」
私があたふたしていると、電話の向こうからクスクスと笑い声が聞こえてきた。
「なっちゃん、俺だよ。た、く、や」
「えっ、拓哉さん?」
「そうだよ、も~。ラブラブなのは分かるけどさ、久々になっちゃんの声聞いたと思ったら、いきなり響さんの名前だもんな~」
「ご、ごめん。名前をよく見ないで取っちゃたの」
「まあ、そんなところだろうね」
時刻は夜の8時。
実は圭司がいつも会社から電話をくれる時間だったのだ。
だから拓哉さんには申し訳ないけれど、この電話は早く終わらせてしまいたい。
そんな気持ちを抱きつつ、私は拓哉さんに問いかけた。
「それで、拓哉さんの用件って……」
「あ~うん。あのさ、なっちゃん。響さんって今日は帰り遅いの?」
「圭司? 圭司なら帰りは夜中だと思う。急ぎの用事なら携帯にかけた方がいいかも」
「いや。それならこっちも好都合かな。ねえ、なっちゃん。今から出てこれない? 響さんに内緒で」