太陽に恋をして
生クリームがどっさり乗ったパンケーキを食べながら、加奈さんはやばいと呟く。


「なにこれ、はまりそう。また体重増えて、助産師さんに叱られちゃう」


ログハウス風の店内はは夜の7時という時間にも関わらず、仕事帰りのOLさんらしき女性客で満席だった。


「何かあったんでしょ?」


天井の大きなシーリングファンがゆっくり回る。


思わず顔を上げると、加奈さんが私を心配そうに見ていた。


「予定が合わないなんて、そんなの理由にならないでしょ。ゆづくんなら」


その通りだ。
今までなら、私が行きたいと言えば、唯月は必ず予定を合わせてくれた。
どんなに仕事が忙しくても。

なんだ、加奈さんわかってたのか。


「なんか…最近ゆづが冷たくって」


言いながら、なにか違うと思う。
冷たいんじゃない。けんかしたわけでもない。
ただ、唯月が遠い。

「…三階のなんとかさんが関係してる?」


「いえ…柳原さんは関係ないと思う」


たぶん、唯月が昨日言ったように、私も唯月もいつの間にか大人になっていたのだろう。

私がそれに気が付かなかっただけで。
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