優しい黒魔女
「オリーブのこと呼んだ?呼んだ?」

「お、お呼びになりましたでしょうか?」


ふわり、とシェフレラと同じく掌サイズの女の子と15歳程に見える大人しそうな女の子が現れた。

くるくると喜色を全面に出して回るのがオリーブ、頬を染めて照れたように微笑むのがスケトシアだ。

オリーブは大木の精霊で、スケトシアは癒やしの精霊である。



「明日私は街に行かないと駄目だからその間お留守番をしてほしいの。平気かしら?」

「平気、平気!」

「は、はい、大丈夫です」

「本当?助かるわ」



気の良い返事にマイコは笑みを浮かべた。

本当に良い子達だ。



「ローダンセはいつも通り飲み薬の調合をお願いね。後でリストを纏めておくわ。
オリーブは薬草を摘んできてほしいの。随分回復系の薬を消費しちゃったから、出来るだけ多く取ってきて乾燥させておいてね。
スケトシアは怪我人の具合を確かめて、必要なら処置しておいて。空いた時間は塗り薬の調合をお願い」

「了解しました」

「分かった、分かった!」

「は、はい」



頷く彼等の頭を撫でていく。

それぞれに嬉しそうにする様子は可愛らしい。

ほのぼのとした空間が出来上がっていた。
< 12 / 12 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ライトヘヴィーな彼氏

総文字数/2,221

実用・エッセイ(生活・趣味)6ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ライトなようで、なんとなーくヘヴィーな彼氏との、日常系エッセイ。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop