好きになった相手には大体相手がいるんです
「ごめん、俺もう我慢できない」

と耳元で囁いたかと思うと流しっぱなしのシャワーの止めると私を抱き抱えた

「きゃ!ちょ・・ちょっと何?どうしたのってか・・・重いから下ろして」

何がなんだか分からずプチパニックの私を無視するかの様に

濡れた身体のまま私をベッドの上に下ろした。

「ねえ~~ベッドが濡れちゃう。バスター」

バスタオルって言おうとしたがその口は悠木君の手で塞がれた

そして

「シーッ。バスタオルは要らない・・・・」

そして・・・口を塞いでいた手が離れ私の髪の毛をゆっくりと撫でた・・・

「正直こんなにも次の恋が早く来るなんて思ってなかった。
でも詩真にとってはとても長い時間だったんだよな」

どうしよう・・・言葉が出てこない。

だって嫌だって・・恥ずかしいって思ってても本当は

悠木君に抱かれたいって思っていたんだもん。

ずっとずっと・・・悠木君が希のものだった時からずっと・・・

だからこんな日が来るなんて今も夢みたいで

「・・・・夢じゃ・・・ないよね」

今までも思いがこみ上げ言葉がつまり涙で視界がぼやける。

「夢じゃないよ。俺は自分でも驚く位詩真に夢中だよ」

「悠木君が・・・好き・・・大好き」

「俺も・・・詩真が好きだ」

そして悠木君は私の身体中にその思いをぶつけてきた。

私もそれに応えるように

今までも悠木君への思い全てを捧げた。

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