好きになった相手には大体相手がいるんです
悠木君に家まで送ってもらい一人寂しく家に入る。

灯りもつけずそのままソファーにダイブした。


「恋愛に疲れた・・・か・・・・・」

溜息の様に呟く声はとても重い言葉だった。

今まで悠木君と希が付き合っていても諦めなかった・・・いや、諦めきれなかった。

もしかしたらチャンスがあるのかも

という漠然とした小さな希望があったからだ。


いつか振り向いてくれるかもしれない・・・と


だけどさっきの言葉はそんな私のチャンスを塞がれた気分だった。

「なんで疲れたとか言うのかな・・・・」

確かに恋愛って思った以上にエネルギーを使うと思う。

好きだからこその悩み・・・だよね。

だけどそれがあるからちょっとしたことでうれしかったり

この人を好きになってよかったって思うんだよね。

・・・どうしたらいいの?告白以前の問題よ。

悠木君が恋愛をしたいって思わなきゃ意味ないじゃん。

今日・・楽しかったのに…失恋級に悲しくなった・・・うううう

もう唸ることしかできなかった。

私はそのままソファーに顔を埋めていると

バッグから音が聞こえてきた。

まさか…悠木君?
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