意地悪なきみの隣。



「じゃあ、ここ。中島読んでみろー」



あ…中島くん。


はい、と短く返事をしてガタガタと立つ。


すらすらと教科書の文を読んでいく中島くんは寒さなんてまるで気にしてない。



私の隣の隣。



とても近いのに、今は遠く感じる。


11月が終われば席替えかあ…。


なんて考えてると、ひらっと私の足元へ何かが落ちてきた。


中島くんが読み終えて座った途端だから、きっと中島くんの物だ。


なんだろう、と落ちた物を見てみると写真だった。



……写真?



裏向きに落ちた写真を拾い上げて見た私は


目を大きくひらいた。



一瞬、時が止まったような気がした。



「な……んで…?」



だって…私の拾った写真は…




私がこの前、手帳に挟んだ写真と同じものだから。



ベンチに座る私とやまとくんの後ろ姿。



キツネを指差す。



ねえ…これって…。



とっさにカバンから手帳を取り出して表紙を開く。



そこにはちゃんと、今手に持ってる写真と同じものがある。


もしかしたら私のが落ちちゃったのかな…なんて疑問は風に乗ってどこかへ行ってしまった。




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