不順な恋の始め方
隣同士ソファーへと腰掛け、私の左肩に頭をこてんと乗せている左隣の譲。
そんな譲の事を、私はなんだかたまらなく愛しくて、じっと見つめる。
すると、そんな私の視線に気づいたのか譲は肩から頭を浮かせるとこちらを見た。
ピタリと合った2人の視線は、まるで私達を引き寄せ合うかのように絡み合い、私達はどちらからともなく顔を近づけた。
そして
ピーンポーン──────
「わっ…!」
「うわ…! なんちゅうタイミングで来んねんアイツらほんま!」
2人の唇が重なるまであと数センチ、というところで家中に鳴り響いたインターホンの音。
恐らく、美羽さんと仁菜ちゃんが来たのだろう。
そう思うと、私の心臓は心地悪いスピードでドクンドクンと跳ね上がる。
私はソファーから立ち上がり、一足先に玄関へと向かっていった譲を追いかけた。
ガチャ……
「やっほーう!約束通り来たわよ」
「来んでええのに」
「はあ? なによ姉に向かって」
「だから来んでええ……いった!!なにすんねん!」
譲の頰を、ギュッという音がしそうなほどに強く引っ張った美羽さん
そんな美羽さんと譲のやり取りはなんだか見ていてほっこりとする。そして同時に、少し羨ましくもある。