不順な恋の始め方

ゆっくりと両手をデスクから離して振り返り、自分でも分かるくらいに引きつった笑顔を作ってみる

もちろん、そんなものは簡単に菅ちゃんに見透かされてしまったのだけれど。


「なに?菅ちゃん、どうかした?」

「ちょっと先輩、顔引きつってますよ? それに顔色どんどん悪くなってますけど…大丈夫ですか?」

「あは…バレちゃった? ちょっとね、流石につらくなってきちゃったから早退しようと思ってて……」


ごめんね、と謝る私に菅ちゃんは嫌な顔ひとつせずに笑って何かを私に差し出してきた


「私なら大丈夫ですよー、もう。先輩倒れちゃったら困るんで、ゆっくり休んでくださいね? はい!のど飴もサービスです!」

「菅ちゃん……」


手のひらにコロンと転がった〝はちみつレモン〟と書かれているのど飴

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