不順な恋の始め方
トントントン────
トントン、トン────
「ん」
朦朧とした意識の中でトントンとリズム良く響いていた音。それが、段々と鮮明に聞こえてくる。
重たい瞼を半ば無理矢理に擦り開けてみると、私は何故か我が家の寝室にあるベッドの上にいた。
「あ、れ……」
私、ちゃんと午前中は会社にいて、それからオフィスで倒れたような気がするんだけど……
おかしいな、まさか、夢だった?
妙にリアルな夢だったけど……夢なら、まあ、いいか。とりあえず安心。
そんな呑気なことを考える私の耳に、またもや物音がリズム良く聞こえてくる
次はトントンでは無く、ぐつぐつと。
ぐつぐつ────
ぐつぐつぐつ────
「ん?ぐつぐつ……?」