不順な恋の始め方

え、なに〝ぐつぐつ〟って。

普段聞き慣れない妙な音が聞こえてくるリビングへと顔を覗かせる私


すると、どうしたことかカウンターの向こう側にあるキッチンには見覚えのある男性の姿があった

いや、見覚えのあるというか……


「さ、坂口先輩……?」

「え? あ。ああ、森下さん目え覚めてしもうた? 堪忍な」


「あ、いえ全然大丈夫です。……って、いや、そうじゃなくて」


眉を下げて申し訳なさそうに笑っている坂口先輩は何故ここにいるのだろうか。

不思議に思いつつもリビングに出て、坂口先輩へと徐々に近づく私。


そんな私に坂口先輩は1枚のトレーを差し出した


「どーぞ」

「ありがとうございま……って、え?」


あまりにも自然に差し出されたトレーの上には、お粥とお漬け物がのっている

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