罪づけ




────愛していたから、愛されたかった。






2年前の自分の願いごとが頭をよぎって。

そう……私はそれを望んでいた。求めていた。



私から心も体も離れて行った高坂さん。
私から体は離れようとも、心をわけてくれる透吾。

ああ、そうか。私の願いは、想いは、もうとっくに叶っていた。



透吾が叶えてくれていた。



彼の胸に手を当て、私は抱き締められていた体を引き離す。

ふたりの間にできた空間はもう、私をさみしさから動けないようにするものではないわ。



「私を透吾の1番にしてくれてありがとう」



たとえそれが変化してしまっていたとしても、その一時。私たちが共有してきた時間の中で一瞬だとしても、誰より想われていたというのなら。

私はただ、……ただそれだけで。



「透吾……透吾」



私ね、ちゃんといつか終わりが来るとわかっていた。

できるだけ遠い未来の話であることを望んでいたけど、それでも頭の片隅で理解していた。



間違えていたね。

最低だったわね。

だけど、あの時間は必要なものだったと、私だけじゃなくあなたにも必要だったと、そう自負したっていいでしょう?



そう思えるくらい、前を見据えることができるようになったことを誇りに思うから。






< 54 / 62 >

この作品をシェア

pagetop