俳句ほのぼの
お題「虫」の句を、
もう一つ、作ってみました。


蝉の殻 陽の光うけ 琥珀色
季語…蝉(夏)


蝉の抜け殻が、
宝石に見えることって、
ありませんか?

祖母の家は、のどかな
地方の田舎なのですが、

夏休みに遊びに行くと、
庭に蝉の抜け殻が
たくさん落ちていました。


親類の幼稚園児の男の子が、
それを拾って

「見てみて」
と誇らしげに
私に持って来てくれます。

「え? いやいや、ちょっとぉ…」
と、虫の抜け殻を押し付けられた私は、
たじたじと、逃げ腰でした。

でもよくみると、
なんて艶やかなのでしょう。

陽の光に照らされると、
まるで琥珀のようです。


そんな頃を思い出し、
作ってみました。

蝉の殻 陽の光うけ 琥珀色


ただこれも、先生からアドバイスを
いただきました。


「陽の光 受けて琥珀の 蝉の殻
でもできるわよ」

少し順序を変えるだけで、
違いますね。


そして最後に、「空蝉(うつせみ)」
という言葉がありますよね。

源氏物語にも光源氏の
お相手の一人として、出てきます。

空蝉とは、「蝉の殻」のことを
言うようです。


またいつか機会があったら
「蝉の殻」ではなく「空蝉」で、
平安の香り漂う、美しい句を
作れたらなぁ、と憧れます。


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