王様とうさぎさん
「清香さんは殺されたんです。
 自殺じゃないです」

「本当か?
 じゃあ、警察に。

 待て。
 犯人は誰だ?」

「知りません。
 允さん、知らないんですか?」

「知ってたら、言ってる」

 まあ、そうかもしれませんね、と莉王は小首を傾げる。

「犯人の名前、知ってたら、允さん、殺されてたかもしれませんもんね」

 余計な動きしなくて、正解でした、と言うと、

「何故、いきなり、殺されるまで行く」
と言うが、相手は殺人犯だ、なにをするかわからないではないか。

「黒部清香は犯人の名前を言わないのか」

「そういえば、まだ訊いてないですね」
と言うと、訊けよ、という顔をされる。

「いやっ、それ、貴方のせいですよね?」

 あの状況で、犯人の名前を訊いたりできると思っているのだろうか。
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