私は彼氏の親友と浮気した。




***





結局そんなこんなで八代とは今は“浮気”という関係である。



「失礼しました。」



職員室にノートを届け終えた。

そして昼休みは半分を過ぎていた。



「早く昼飯食おーぜ‼ったく、先生話長すぎんだよ‼自分が早く昼飯食い終わったからってさ‼」



でも、浮気?って具体的によくわからん?

八代が考えている復讐もまだよくわかんないんだよね。



「……陽芽?」



考え事をしていた私の顔を八代が覗き込む。



ドキッ


キスするかって位の距離だった。



「何、意識しちゃって。そんなに俺とキスしたいのか?」


八代の悪魔の笑みだ……




「は?!誰もそんなこと言ってない‼」




「そんなこと言いながら顔赤いで?何期待してんの?」




八代はそう言って顔を近づけてくる。

は?!

ほんまにキスするん?





…………………






「……陽芽?」




八代は私の顔の前で寸止めし心配そうな顔で私に聞く。



「な、なに?」



あれ?

何か私の声震えてない……




「…陽芽、何で泣いてんの?」



え…

そう言って八代は私の頬に付いている涙を拭き取るように触る。




「…なん……何でだろ……?」



あれ?!

もっと涙がでて…くる……




「ごめんな……野々宮」




私は何故か“野々宮”という言葉に反応した。




ドキッ




八代はまた私の涙が止まるまでずっと頭を撫でてくれた。

そんなことがよく続いたりして私はその事に、八代の手に安堵を覚えるようになった。




「………じゃ、帰るか」



少し歩く速度の早い八代に私は追い付こうと早く歩く。

ずっとどんな顔してたんだろう……

…八代……






ドキドキ







…顔が暑いよ~………

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