【完】幸せをくれたあなたに。




「う……ん。いいんじゃないかな……? 松井くんにも聞いてみたら?」


嫌だ。


私凄く最低なことばかり考えてる。


松井くんが断ってくれればいいのにって……。


そんな私に気づかず、「わかったっ! 行ってくるね」と走っていく藍那。


「なにやってんだろ……」

なんて呟きながら、席に座っていた。




バカみたい……。


また人を好きになって。

また友だちをつくって。


私は、なにがしたい?


『人は、みんな違うんだよ。裏切る人もいる。だけど全員がそうじゃないでしょ?』


そう言った松井くん。


みんな違う人間なんだ。


大丈夫だよ。


きっと大丈夫。





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