蜘蛛の巣にかかった蝶のようで
「…サボる!」
「俺も付き合うよ。」
築山君はニッコリ微笑んだ。
綺麗に綺麗に整った顔。美しい透き通るような目。少し寝癖のついた短い髪。
見とれてしまうくらい。
思わず「綺麗…」とささやいてしまった。
すかさず築山君は「ん?」と聞き返してきたけど私は何も答えなかった。
「さぁ、どこ行く?」
「え?あ、ああ、いいよ!私1人でサボるから!」
これ以上築山君を巻き込むわけにはいかない。それに築山君とは今まであんまり話したことはないし、幸也の親友だし…。