愛なんかいらない




… 洸



渡廊下から振り返ると
ポプラの葉が 大きく風に揺れているのが見えた。



愛がなくて

 洸は寂しくないのかな…






” 寂しい?
  どうして寂しいの? ”


そんなことを言って笑う洸の声が 

風にのって、
 聞こえた気がした。





優しい洸…



洸は、穏やかな微笑みを浮かべながら


  粉々に 愛を打ち砕く…



 
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