ラグタイム
この場に残っているのはあたしと翼の2人だけになった。

「座ろうか?」

そう言った翼に、
「そうだね」

あたしは首を縦に振ってうなずくと、椅子に腰を下ろした。

テーブルのうえに懐中電灯を立てて置いた。

翼が向かいの椅子に腰を下ろした。

「初めてだよね。

こうして2人でいるのって」

翼が言った。

「うん、そうだね」

あたしは首を縦に振ってうなずいた。

そう言えば、翼と2人でいるのはこれが初めてかも。

だいたいは藤本さんか武人のどっちかだからなあ。
< 174 / 340 >

この作品をシェア

pagetop