今夜、上司と恋します


「ちゃんと出来なかったのが、悔しかった。
なのに、オープン直前に倒れたりして迷惑かけた」

「うん」

「……怒ってた。佐久間さん。怒らせた」

「……うん」

「それに、佐久間さん…永戸さんと付き合っちゃった」

「え?」



手を止めると、広瀬は驚いた顔を見せた。
そんな広瀬の目を見ながら佐久間さんと永戸さんについて話す事は出来なくて、私は顔を俯かせる。



「永戸さんが私に告白するって言って来たんだよ」

「……永戸が坂本に?」



それに、少しだけ眉間に皺を寄せる広瀬。



「佐久間さんと永戸さん、両想いだし。……目の前で告白聞いちゃったよ」

「は?目の前って?」

「私が休んでた事務所で告白してたんだよ」

「なんだよ、それ。永戸、最低だな」

「何でよ」



広瀬はさっきよりも険しい表情で、低い声を出す。
私には永戸さんが最低って言われる理由がわからない。

不思議そうな顔で広瀬を見る私にも、広瀬は溜め息をついた。


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