今夜、上司と恋します
そんな事を考えてたら、あっという間にA会議室に到着した。
私は中に入ると佐久間さんを待つ。
すぐに部屋に訪れた佐久間さん。
その顔を見るだけで、少しだけ鼓動が速くなる。
それに二人きり。
あまりにも久しぶりで、緊張した。
だって、あの時以来だ。
―――――私が終わりを告げたあの時。
「待たせたな」
「あ、いえ」
佐久間さんは私から少し離れた場所に座る。
話を切り出されるのを待っていたのだが、中々佐久間さんは口を開かない。
佐久間さんにしては珍しい。
さっさと用件を告げて、さっさと終わらせる印象だったから。
「えっと、あの、話って何でしょうか」
仕方がないから、私からそう切り出した。
「ああ、…その、だな」
何とも歯切れが悪い。
少し様子のおかしい佐久間さんに首を捻る。
「どうかしたんですか?」
「……実は」
「はい」
佐久間さんははあっと、小さく息をつくと内ポケットから何かを出した。
そして、それを私の前に置く。
「……えっと、これは?」